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言語隠蔽効果 ―ワインのテイスティング記憶実験―

画像などを記憶する際、言語記述をしながら記憶すると記憶成績が向上すると考えられてました。
しかし、Schooler and Engstler-Schooler(1990)は顔や色などの言語化しにくい視覚刺激を用いた場合、刺激についての言語記述が再認成績を悪化させることがあることを「言語隠蔽効果」として報告しました。

すなわち言語隠蔽効果(verbal overshadowing)とは言語化して記憶することで、後の記憶再生成績が低下したり、記憶そのものが歪んでしまう現象である。
絵画(視覚)などの記憶などにも見られるが、他の感覚モダリティからの情報に関する記憶にもこの現象は見られる。

ワインのテイスティング実験において、味覚・嗅覚にも言語隠蔽効果が見られることがわかっている。
被験者をワインをまったく飲まない人の群(ワイン初心者群)週一回くらい飲む人の群(ワイン中級者群)ワインのプロの群(ワインプロ群)の3群に分け、実験を行った。
最初にあるワインを味わい、覚えてもらう。覚える際に、ワインに対して様々な表現をしてもらいながら覚えてもらう(言語化条件)時、ただワインを味わってもらう(非言語化条件)時の二つの条件で覚えてもらう。言語化条件では「フルーティだ」「シャープだ」「香りが強い」など言語記述しながらそのワインの味を覚えてもらうのだ。
その後、数種類のワインの中から、どれが飲んだワインかを当ててもらう。

結果は各群でまったく異なった。
ワイン初心者群では言語記述することで、ワインの記憶成績が向上した。
ワイン中級者群は言語記述した方が、記憶成績が低下した。
ワインプロ群は言語記述しようがしまいが成績は良かった。

この言語隠蔽効果はワイン中級者群にのみ見られた。すなわち、中途半端にグルメぶっている人は、言語化に惑わされやすいということだ。
逆に初心者は知識も味経験もないので、言語化が記憶の促進に作用したのであろう。
さすがのプロ群はワインの味評価に関する基準が明確であるために、新たな言語化に関する影響が少ない。


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多少、話は脱線しますが…
魯山人「料理王国」という本の一説に
 自分は味覚の通人と言いながら、その実は何もわかっていない輩は、自分の能書きつきでうまく食う。うまいものの言い草をたくさん持っていて、それに合うものはうまい、合わないものはまずいと予め決めている。・・・・深い経験者でもない者には普通の大根を尾張の大根と言って食べさせるといったトリックを用いて食わせる他ない。これも一つの料理法である。(一部改変)
とあります。

これらのことから、確固たる深い食経験による、味の判別能力を養わなければ、言語化や食に対する先入観により、味を判断してしまうことになる。

魯山人はさらに、ただ出されたものを食すのではなく、身銭をきって、様々なものを食すことが深い食経験を得るためには必要を言っています。


Ref.
Melcher, J., & Schooler, J. W. (1996). Themisremembrance of wines past: Verbal andperceptual expertise differentially mediate verbalovershadowing of taste. The Journal of Memory
and Language
, 35, 231-245.

Schooler, J. W., & Engstler-Schooler, T. Y. (1990).Verbal overshadowing of visual memories: Somethings are better left unsaid. Cognitive Psychology,22, 36-71.

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tomochan:
色付きの文字言葉を添えても覚えられなかったらどうすればいいん??v-16
tomochan:
ぶー。パリ滞在延長ニダ。v-39
S.M:
パリ滞在延長!?
言語化が必ず、記憶を阻害するとは限らない。
またこの実験では味と匂いに焦点を当てているけど、
見た目(ワインの色)など様々な点から記憶を補強することは可能。
とにもかくにも、自分の舌と鼻を信じて、ひたすら味わうべし!ってことかな
tomochan:
あかんねん。色見て味見て香り見て・・してもワインに関してはマジで10分後におんなじの飲んでもわからんねん。なんなんやろ?
延長決定しちゃった。どんどんぱりじぇんぬになるかもしらん。(個性ばっかし先行型人間。)どうしよー。

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色付きの文字言葉を添えても覚えられなかったらどうすればいいん??v-16

  • 2005/09/19
  • tomochan
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ぶー。パリ滞在延長ニダ。v-39

  • 2005/09/19
  • tomochan
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パリ滞在延長!?
言語化が必ず、記憶を阻害するとは限らない。
またこの実験では味と匂いに焦点を当てているけど、
見た目(ワインの色)など様々な点から記憶を補強することは可能。
とにもかくにも、自分の舌と鼻を信じて、ひたすら味わうべし!ってことかな

  • 2005/09/20
  • S.M
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あかんねん。色見て味見て香り見て・・してもワインに関してはマジで10分後におんなじの飲んでもわからんねん。なんなんやろ?
延長決定しちゃった。どんどんぱりじぇんぬになるかもしらん。(個性ばっかし先行型人間。)どうしよー。

  • 2005/09/20
  • tomochan
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